調剤薬局で働く薬剤師の一日
トップページ ← 調剤薬局で働く薬剤師の一日
パートとして働きたい薬剤師に人気のある職場といえば調剤薬局です。調剤薬局は求人数も多いので、自分の理想に近いものが見つけやすくなるでしょう。
ただ、調剤薬局で一度も働いたことがない薬剤師の場合、パートとしてどのような仕事を担当することになるのかわからなくて不安ですよね。
そこで、調剤薬局として働く場合、1日の仕事内容はどのようになっているのかについてご紹介しましょう。
-
<目次>
◆調剤薬局で働く薬剤師の1日の流れは?
-お昼はしっかり取れる?
-残業はある?
◆調剤薬局での主な仕事内容は?
-調剤とは?
-服薬指導の重要性
◆調剤薬局へ転職する場合の注意点
◆まとめ
調剤薬局で働く薬剤師の1日の流れは?
一般的な調剤薬局の場合、朝の8時40分頃から開店準備を行います。調剤薬局の営業は9時から開始するため、それまでに機材の準備や清掃などを済ませましょう。
9時に開店するといっても患者さんは先に病院で診察を受け、そこで出された処方せんを持って調剤薬局を訪れるパターンがほとんどです。そのため、営業を開始してから1時間くらいはそれほど忙しさを感じないでしょう。
だからといってさぼってしまうのではなく、患者さんが来たときにスムーズに業務を進められるように体制を整えておくのがおすすめです。
処方せんを持った患者さんがきたら処方せんを確認し、患者さんのアレルギーや妊娠に関すること、タバコを吸うかなど様々なことを確認し、お薬手帳を作成します。
続いて服薬指導と呼ばれる薬の効果や服用方法に関する説明を行うということも薬剤師の大切な仕事です。
お昼は薬局のスタッフと交代で取る形になるでしょう。また、患者さんが一段落したタイミングを見計らって在庫が不足しているものの発注を行ったり、補充を行います。
閉店は18時から18時30分程となり、閉店作業をして完了です。ただ、パートの方の場合は午前中だけ、午後だけといった働き方もできるでしょう。
実際にどのような一日の流れになるかというのは自分が働こうと思っている調剤薬局で確認してみてくださいね。
<関連記事>
・薬剤師に必要な資格やスキル
お昼はしっかり取れる?
調剤薬局というと忙しいイメージが強いかもしれませんが、主な仕事は病院で患者さんが受け取った処方せんに基づいた業務となります。病院ではお昼休みが設定されていますよね。
そのため、病院のお昼休みに合わせて患者さんの数も少なくなります。
このタイミングにうまくスタッフで交代しながら休憩を取ることができるので、忙しすぎてお昼が食べられなかったということはほとんどないといえるでしょう。
また、15時を回ったあたりから徐々に仕事が落ち着いてくるので、この時に忙しくて手が回らなかった作業を済ませることができます。
残業はある?
病院で働いていた薬剤師の場合、かなり残業があって疲れてしまった…という方もいるでしょう。ですが、調剤薬局の場合は病院に比べると残業は多くありません。
ただ、調剤薬局によって違いもあるので、パート薬剤師として働こうと思っているのであれば残業の有無についてもよく確認しておいた方が良いでしょう。
基本的な業務内容は処方せんに基づいた調剤であるため、突然予定外の業務が発生してしまったというようなこともほとんどありません。
調剤薬局での主な仕事内容は?
調剤薬局では具体的にどのような仕事をするのでしょうか。主な仕事は処方せんに基づいて医薬品を調剤する仕事となっているのですが、この他にも様々な業務があります。
まず、調剤の仕事についてですが、ここでは処方せんに不備がないかをよく確認し、薬の数量・飲み合わせに関する問題もしっかり確認しなければなりません。
もしも処方せんに何らかの不備があった場合、薬剤師が直接その処方せんを処方した医師と連絡を取り、疑義照会を行うことも珍しくありません。
服薬指導では患者さんにその薬の飲み方や注意点をよく説明するために欠かせない作業です。また、家庭での保管方法についてもよく伝えておきましょう。
ただ調剤するだけと考えると簡単な仕事に思ってしまうかもしれませんが、処方された薬や飲み方に間違いがあっては大変なことになるので、非常に集中力の要る仕事です。
<関連記事>
・パート薬剤師にはどんな仕事がある?
調剤とは?
調剤薬局で働く薬剤師の主な業務内容が調剤です。この業務はただ錠剤やカプセルなどを取りそろえていくだけではなく、用量を量って調剤するような業務も含まれます。
また、市販の医薬品では思うような効果が出ないと判断された際には医師の指示に従い薬の加工なども行わなければなりません。
薬剤師にとって代表的な業務内容ではありますが、非常に奥の深いやりがいのある業務だといえるでしょう。
服薬指導の重要性
調剤薬局で行う薬剤師の仕事の中でも非常に重要なのが服薬指導に関することです。
薬を受け取った患者さんがその薬の働きや副作用などを正しく理解し、最も効果を発揮するにはどのような飲み方をすれば良いのかといったことを詳しく伝える業務となります。
中には薬剤師に質問したくてもなかなかそれがうまくできない方もいるので、患者さんとコミュニケーションをしっかりとり、安心して薬が飲めるよう説明をしましょう。
<関連記事>
・薬剤師として患者と触れ合う重要性
調剤薬局へ転職する場合の注意点
調剤薬局=調剤するのが仕事と思っている方もいるでしょう。しかし、調剤薬局で働く場合は来局した患者さんの受付なども行う形になります。
調剤薬局に来局するのは身体や心に何らかの問題やトラブルを抱えている方ということになるわけなので、そういった方との接し方についても学ばなければなりません。
そのため、コミュニケーション能力が問われる職場だといえるでしょう。
また、どこで働くのかによって業務内容は大きく異なります。調剤薬局で働くのが初めてであまり自信がない…という薬剤師の方は個人病院やクリニックの近くにある調剤薬局を選択した方が良いでしょう。
というのも総合病院の近くにある調剤薬局を選択した場合はたくさんの診療科があるため、担当することになる科目の薬が多いからです。
もちろん、幅広い知識が学べるという魅力はありますが、少しずつ経験を積んでいきたいと思っているのであればまずは診療科の少ない個人病院・クリニックの処方せんを担当する調剤薬局を選択してみてくださいね。
まとめ
- 調剤薬局は病院よりも残業が少ない
- 患者さんが安全に正しく薬を飲むための服用指導は非常に大切
- 調剤薬局で働く際にはコミュニケーションも重要
- どこで働くのかによって業務内容は大きく異なる